2023年4月25日
留袖に紋は必要?実家・婚家どっちの紋を入れるの?留袖の家紋に関する疑問にお答え!
結婚式に活躍しますが、着用する機会の少ない留袖。いざお召しになる時になって家紋ってどうすれば・・・となることもありますよね?
今回は留袖の家紋にスポットをあてて、ご紹介していきたいと思います!
留袖に家紋は必要?家の家紋はどこを見たら分かるの?
留袖には、黒留袖と色留袖の2種類があります。黒留袖は既婚女性の第一礼装で、結婚式の際新郎新婦それぞれの母親、仲人の夫人、親族(既婚女性)が着用する着物になります。この黒留袖には必ず5つの家紋を入れます。
色留袖は、既婚・未婚を問わず着ることができる着物で、5つの家紋を入れると黒留袖と同格の第一礼装となり、紋の数を減らすことで訪問着と同格の場面で着用できます。
そのため、色留袖に関してはシーンによって入れる家紋の数を減らしたり、家紋を入れなかったりすることも可能です。
もちろん結婚式のような格式高い祝いの席に親族として出席する場合は、色留袖も五つ紋を入れる必要があります。
留袖に家紋を入れるにしても、実家の家紋がどこにあるのか分からない方もいらっしゃるかと思います。
そのような場合は仏壇や墓石、また屋根瓦などに家紋が入っていないか見てみましょう!親族に家紋について聞いてみるのもいいかもしれません。
ぜひ着物に家紋を入れる機会に確認してみてください。
留袖の家紋は実家、嫁ぎ先のどちらを入れる?女紋って?
留袖をお召しになる際に実家と嫁ぎ先のどちらの家紋を入れるべきか悩まれるかと思いますが、基本的に留袖に入れる家紋は、実家・嫁ぎ先のものどちらでも構いません。
嫁ぐ前に実家の家紋の入った留袖を実家から譲り受けたり、結納時に婚家の家紋が入った留袖を嫁ぎ先からいただいたりすることもあります。
また嫁いだ後に、実家の家紋から婚家の家紋に入れ直しを行う場合もあります。
さらには女紋という女だけが用いる優美な紋や、女系で受け継いでいく紋があり、この女紋を付ける風習も残っています。
そのため、同じ家庭内であったとしても留袖につく紋がバラバラになることがあり、留袖に入れる家紋の種類に厳格なルールがあるというわけではありません。
留袖をレンタルしたら家紋はどうなるの?
留袖をご自宅にお持ちの方もいらっしゃるかと思いますが、最近ではそうでない方も多いかと思います。
そこで気になるのは、家紋を入れる必要のある留袖をレンタルした場合、家紋はどうなってしまうのかという点かと思います。
レンタルの留袖には、ポピュラーな揚羽蝶や桔梗といった紋がすでに入れられており、なかでも代表的な五三の桐が入れられているものが多いです。特定の家紋をどうしても入れたい場合は、着物の上から貼り付けることのできるシール状の家紋もあり、貸衣装であっても安心して家紋を簡単に変えることが可能です。
留袖は第一礼装の格式高い着物ではありますが家紋に関していうと、実家の家紋を用いる場合もあれば、女紋やレンタル衣装で通紋の入った留袖を着用することもあるため、正式な家紋がついていなくても大丈夫です!
留袖に入れる家紋にはどんなものがあるの?家紋の種類について
家紋には丸い形だけでなく亀甲型など様々な形をしたものが、1万種以上あると言われています。代表的な柄をご紹介します!
・亀甲に花菱
・糸輪に覗き菊
・蔓桔梗
・丸に七宝
・細輪に剣桜
・源氏車
また江戸時代から華美で装飾的な家紋も庶民に大衆化され、誰でも使用できる通紋という家紋もあります。レンタル衣装に多く取り入れられている紋で、代表的なものを紹介します。
・五三の桐
・唐花紋
・丸に違い鷹の羽
・蔦
・揚羽蝶
紋はどこにどれだけいれるの!?紋の数や入れ方(位置)のルールとは?
着物に入れる紋の数は、一つか、三つか、五つと決まっています。つける紋の数が多いほど格は高くなっていきます。
また何にでも紋を入れることができるわけではなく、着物の種類によっても入れることのできる紋の数が決まっています。
・黒留袖・・・五つ紋のみ
・色留袖・・・一つ紋~五つ紋 ※
・訪問着・・・一つ紋~三つ紋 ※
・色無地・・・一つ紋~三つ紋 ※
・江戸小紋・・・一つ紋のみ
※入れることのできる紋の数に幅がある場合は、着用するシーンに合わせて、決めるようにしてください。
また紋の数だけでなく、紋の入れ方(位置)にもルールがあります。
・五つ紋を入れる場合、背・両袖の後ろ・両胸の位置に入れます。
・三つ紋を入れる場合、背・両袖の後ろの位置に入れます。
・一つ紋を入れる場合、背の位置に入れます。
貼り紋、切り付け紋…紋の入れ方にはどんな方法がある?
紋の入れ方には種々ありますが、留袖をお持ちの方は紋の入れ替えや、切り付け紋、貼り紋の3種類から選べます。
紋の入れ替えは、背縫いをほどき白く染め抜いて紋を消してから紋入れを行います。切り付け紋は、別布に描いた紋を切り取り縫い付け、貼り紋は着物の上からシール状の家紋を貼り付けたり、アイロンで貼り付けたりするものなどがあります。
留袖をお持ちでない方も、貼り紋であれば家紋を変えることが可能です!
いち利着付け教室では、紋入れに関してもご相談承ります!
銀座いち利はカジュアル着物をメインに扱い得意としておりますが、フォーマル着物の紋に関するご相談も承らせていただきます。
是非お気軽にご相談ください。
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