2025年3月13日
着物は右前?左前?どっちが正解!?

着物をいざ着るという時になって、右前?左前?とどちら側が先なのか不安になることはないでしょうか?
今回はそんな時に見ていただきたい前合わせの着方と右前・左前の覚え方についてご紹介いたします!
着物の右前と左前
着物の「右前」とは?
着物は、前合わせが「右前」となるように着るのが正しい着方です。
右前というと、右側が上にくるような印象を受けるかもしれませんが、「右前」「左前」の「前」とは「先」と言う意味になります。
そのため、右前は右を先に合わせ、左前は左を先に合わせる着方を指します。
日本では着物は「右前」で着るのが正解なので、右側の身頃から先に体に合わせ、その上から左側の身頃を合わせるのが、右前の着方になります。
着物の「左前」とは?
右前の逆が「左前」になります。左側の身頃から先に体に合わせ、その上から右側の身頃を合わせるのが、左前の着方になります。相手から見ると左側の着物が上側になっています。
日本では通常着物を左前で着ることはなく、左前での着用はタブーとされています。なぜ左前で着用しないのかというと、着物を「左前」にするのは、亡くなった方に着付ける場合のみだからです。
死装束を左前にする風習には様々な由来がありますが、左前は死装束の着方であるという認識に変わりはないため「着物は右前での着用がマナー」と覚えておくようにしましょう。
着物の合わせ方に迷った時は?
着物の合わせは右前が正しいとされているものの、着物は頻繁に着用するものではないため、いざ着る時になると忘れてしまっていたり、「右前」という言葉の響きから右側を手前(上側)に合わせると勘違いして「左前」になってしまうという失敗も起こりかねません。間違えて恥ずかしい思いをしないよう、着物の「右前」の簡単な覚え方についてご紹介します。
衿元が「V」の字になるように綺麗に整え、相手から見た時に衿元が「y」の字になるように合わせましょう。
また必ず右手が懐に入るように、と覚えておいてもいいかもしれません。
迷った時は右手が懐に入れられる、相手からyの字に見える形にお召しになれば安心ですね!
男性の着物は?浴衣の場合は?
洋服では男女の服の合わせ方が違うこともあり、男女の着物の合わせ方も違うのでは?と感じているのではないでしょうか?
実は男性の着物も女性と同様に、右前で合わせます。
また浴衣も着物と同様に右前で着用します。
現在でも夏祭りなどで着用し着物と比べると出番の多い浴衣は、もともと高貴な方が湯上がりに汗拭き代わりにお召しになっていた部屋着のようなものでした。そのようなカジュアルな装いではありますが、衿の合わせ方に関しては着物と同様に右前で着用します。
前合わせを綺麗に着こなすコツとは?
着物の前合わせは、着物の下前(自分から見て右側)を少し持ち上げ、背縫いを背中・お尻の真ん中に合わせるのがコツです。長襦袢の合わせ方も同様になります。着方の手順をご紹介します。
■着物の下前(右側)を少し持ち上げる
①着物を羽織ったら、かけ衿を揃えます。衿に手をかけたまま下にスライドさせていき、衿先から10cm~15cmのところを持って裾を上げます。この時に持っている衿先を左右に大きく開いてしまうと衿元が崩れてしまうので、あまり開かないようにしましょう。
②裾を上げてから裾が床すれすれになるまで落とします。
③上前(左側)を右側に持ってきて、上前の位置を決めます。その時左側に見える脇線が真っ直ぐになるように位置を整えます。脇線が前の方にきてしまうとお尻が大きく見えてしまうので注意しましょう。
④上前(左側)の位置が決まったら一度開いて、下前(右側)を水平にスライドさせ、左脇に下前がきてから垂直に10cm~15cmほど引き上げます。
⑤下前(右側)の上に、上前(左側)を水平に被せます。右脇に上前がきてから垂直に5cmほど上げて腰紐で結びます。着物の素材によって、下前や上前の上げ具合は調整するようにしましょう。こうすることで裾から下前が見えず、裾つぼまりで綺麗に着こなせます。
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■背縫いを背中・お尻の真ん中に合わせる
背縫い(背中の中心にある縫い目)が背中の中心を通っていると綺麗に見えます。着物の左右を合わせたら、背縫いが背中・お尻の中心を通っているか確認しましょう。
背中心は着方によってずれてしまう可能性もあるので、衣紋を抜く時もかけ衿と背中心を持って前後にスライドさせ、中心がずれないようにします。
また胸紐を結ぶ時にも、下前と上前のかけ衿が水平になっているのか確認してから結ぶようにすると背中心がずれることはありません。
他にも衿合わせで上前を引っ張りすぎないように注意し、クリップを使用される方は衣紋に留める際にも背中心がずれていないか確認してから留めるようにしましょう。
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